商店街を訪ねて
「天神御旅商店街」

今回は、京都市中京区の南西部に位置する、地元の生活と文化に密着した「天神御旅商店街」をご紹介します。

京都観光といえば、美しい神社仏閣や茶室、庭園を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、京都の魅力はそれだけにとどまりません。
地元の人々の日常生活と触れ合える商店街も、京都の魅力の一つです。

この天神御旅商店街は、そんな京都の日常を垣間見ることができる場所です。

天神御旅商店街は、妙心寺道の西大路通から馬代通まで、およそ400mにわたって広がっています。
この商店街はJR円町駅より北に、徒歩約6分に位置する商店街です。

その名の由来である「北野天満宮御旅所」が商店街の中央付近にあります。

「北野天満宮」とは菅原道真公を祀る天満宮の総本山ともいうべき、北野天満宮のことです。

その御旅所が、ここ、天神御旅商店街にあります。
(御旅所とは、祭礼のときに、神輿が本宮から渡り、しばらく留まる所)

北野神社御旅所

ここから北野天満宮までは北東に1km、歩いて15分の距離です。

北野天満宮の秋祭りのひとつである「ずいき祭り」は毎年10月1日から4日まで行なわれています。

このずいき祭りの1日から3日までの3日間、天神御旅商店街は多くの露店が立ち並び大いに盛り上がります。

ずいき祭り

 

 

ずいき祭り

 

ずいき祭り

 

「ずいき祭」の歴史は古く、室町時代には行なわれていたといい、祭の期間中、北野神社御旅所に奉安される「ずいき神輿」に由来するそうです。

芋茎(ずいき)とはサトイモの茎のことであり、その芋茎(ずいき)で屋根をふき、種々の野菜や乾物で飾りつけた神輿をずいき神輿といい、10月4日にこの神輿を担ぎ、天満宮からこの御旅所までを巡行する祭りです。

ここは、地元の人々の信仰の中心地であり、一年を通してさまざまな祭りや行事が行われています。

地元の人々と共に祭りを楽しむことで、京都の伝統文化により深く触れることができます。

 

 

 

この商店街を歩くと、地元の人々の生活が息づいているのを感じることができます。

商店街には、新鮮な魚を扱う食料品店から、日用品を取り扱う雑貨店、そして地元の人々が集う小さな喫茶店や居酒屋まで、さまざまなお店が軒を連ねています。
商店街の東には北野中学校、西には山城高校、北には洛西高校などがあり、朝夕は通学する生徒の姿が目立ちます。

 

 

 

そしてこの商店街に当店「文具のナカツカ」もあります。

当店は1925年に創業し1950年ごろにこの商店街に移転してまいりました。

詳細は会社概要の沿革をご覧ください。

1950年頃 1953年頃

 

天神御旅商店街は、観光客だけでなく地元の人々にとっても大切な場所です。

この商店街を訪れることで、京都の日常生活と文化、そして人々の暮らしを感じることができます。

 

 

街の移ろいと共に、当店も2025年で100周年を迎えます。

変わらず同じ場所でこの町の移ろいを、見つめてきました。

これからも地域に根差した文房具店として、歴史を刻んで参ります。

 

次回、京都を訪れる際は、ぜひ天神御旅商店街へ。

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