何度もあってほしいこと、繰り返さないでほしいこと。 「水引」と「のし」に込められた願い、さまざまに。

「水引」のこと。
金封に結ばれた水引には、いくつか種類があることにお気づきでしょうか。紙の封筒に印刷されている場合もありますね。
一見、どれも同じように見えますが、実はそれぞれにちゃんと意味があります。

◆結び切り…結婚祝いや快気祝いなど、人生に同じことがまた繰り返されませんように、という願いのこもった結び方です。堅結びになっています。

◆蝶結び…引っ張ればほどけることから、何度も繰り返しても良い、おめでたいことのお祝いに使われます。

◆あわじ結び…これも結び切りの一種です。蝶結びとは逆に、両端を引っ張るとさらに固く結ばれるのが特徴。京都では、以前は蝶結びはあまり使われず、ほぼ、このあわじ結びがオールマイティに使われていました。
「熨斗(のし)」のこと。
水引と同じように、金封の上、それも必ず右上についているものがありますね。
これが「熨斗(のし)」。今では小さな紙だけがついていたり、水引と同じように印刷されていたりします。
何となく「金封にはつきもの」と思っているこの熨斗、実はもともとは「アワビ」だったんです。そう、あの、美味しくて高級な貝、「アワビ」です。
アワビは古来、不老長寿の縁起もの。このアワビを干して長くのし、紙を巻いたものが本来の「熨斗アワビ」。末永く健康にという願いがこもっていました。それが形骸化して、「熨斗アワビ」を包んでいた折形(おりがた)という紙の部分だけが金封の上に残されたというわけです。
「熨斗(あわび)」にはこんな意味があるので、お見舞いには、熨斗のついていない金封を使います。何度もお見舞いに行くような病気になってはいけませんから。また、「なまぐさ物」を禁じるお寺へのお祝いは、熨斗のない金封を使いましょう。
…ちょっと、難しくなってきましたね。
こんな時こそ、専門家の出番です。
「こういう場合、どうしたらいいの!?」と思われたら、遠慮なくお問合せください。
当店には、「熨斗のついてない金封」をはじめ、さまざまなシーンに対応できる金封が揃っています。

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